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2011.07.17

エシカルとエコ・モードが生んだ「民宿☆女子」のうぶ声

大震災後、宿泊消費の形態ががらっと変わってしまったと感じるのは私だけでしょうか。

第一に、一般客の「脱・東北」(東北はエシカル・モード)。

地震・津波だけだったら、夏に持ち直したかもしれません。

しかし、原発の余波 (降り注いだ放射能による食糧汚染が最悪の事態を招いている) により、東北は「域内需要」で何とか持つ地域に変わってしまいました。 夏に動くはずの首都圏ファミリー層が、「1000円高速」の廃止 (私だったら東北道だけは残しますけどね) も相まって、白河の関を越えません。 それどころか、東日本太平洋岸の海からも、2~3割程度客が引いてしまった感があります。

しかし、大震災が生んだ消費があります。 それが「エシカル・ツーリズム」。 ボランティア・ツアーで東北を訪れる方々は今夏も後を絶ちません (特に女子が増えているような気が)。 今後も、ツアーを企画・運営するNPOの肩に東北観光の復興がかかっているといっても過言ではありません。 平泉を世界遺産にしてくれたユネスコをはじめ、通常の「観光セクター」以外のセクターが東北を支えています。 この新しい流れを、じわじわと観光需要に結びつけていくことが、今後の重要政策になると思います。 さあーっと引いていった人たち(外国人団体客・ツアー客)をまた引き寄せることばかりにお熱ではいけません。(原発問題あるうちは無理じゃね?) 今夏の大人の旅は、東北ボランティアツアー!(2011年夏の東北に行ったという良い思い出を)

第二に、全国的な「エコ・モード」。

「節電」の夏、よりによって予想通り暑くなりました。 暑い都市部を出ていきたい!という願いも予想通り。 これは、4~6月もそうだったのですが、旅行需要はそんなに衰えてはいません。yoyakuこの表は、旅館の「フロント会計システム」と言われる、予約データベースを全国200軒分まとめて集計したものです。 4~6月の予約推移を表したグラフですが、 昨年に比べて「予約が落ちているというわけではない」ようです。

しかし、「ネット予約会社」経由が直前に増えているのが、今年の特徴。 じゃらんとか楽天とかからの予約でしょう。

ところが、実際の旅館はというと…昨年に比べて「売上はダウン」というケースが多いように思えます。 すなわち「単価が大幅にダウン」しているのだと思います。 ネット予約は、「週末比率が高くて、かつ単価が低い」という特徴があるので、致し方ないのでしょうね。

すなわち、エコ・モードとは、「お金のエコ」という意味!

旅行には出るけど、限りなく「コスパのよい旅をしたい」と願っている消費者が多いということです。

言い換えれば、「人のカネ」で動く、いわゆる「法人をはじめとする男性のカネ需要」が減って、「自分のカネ」で動く層が増えていると言えます。 だからもう、「人を喜ばす」ための、会席料理は要らないんだってば!

北海道では、ニセコワイス寶亭留や、あかん遊久の里鶴雅といった、発想の進んだ経営者の皆さんは、この夏「素泊まりや1泊朝食」を打ち出し、「脱・1泊2食」を始めました。 夕食は、町に出たり、バーベキューをしたり、「夕食が自由に解放された」温泉リゾート滞在をしたいという生活者の願いがようやく伝わり始めました。

ちまたでも、うまいものを提供する店はいつも大繁盛。だけど、儲け主義の居酒屋は閑古鳥。 それが旅先にも波及してきているのだと思います。 見た目はきれいだけど、特徴のない、高い会席料理よりは、ガツン系だけど、地元のホンモノの食を食べたい。 そういうニーズがどんどん増えています。

そして、「エシカルモード」と「エコモード」が生んだのが、「民宿女子」(宿坊女子も含む)。 民宿といえば、設備も家庭的で、トイレも外、まあ安いだけ、と思われていたのは昔の話。 ホームステイみたいで、いいじゃない。 それに、地のものを使った料理が食べられるし、気楽でいい。 そんな「エシカル」慣れした、「エコ」な女子たちが、民宿に目をつけ始めたような気がします。

さて、今夏あたりから、民宿から目を離せなくなると思いますよ。


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