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2010.08.05

旅館料金を室料制に

きっと誰も知らないと思いますが、国際観光ホテル整備法に記された旅館の「モデル宿泊約款」の内容が改正されました。

それは、これまで旅館の「基本宿泊料」は「室料に食事料を足した1泊2食」だったものが、ホテル同様「室料」もしくは「室料に朝食等の食事料を足した額」に変わったのです。「室料」を基準にしようという趣旨は、国際標準に準じたものです。

料金をホテル同様にしようという話は「泊食分離」という名で十数年前からずっと、ずっと、語られてきました。が、旅館業界は相変わらず、1泊2食料金を貫き、ご丁寧に食事代までエージェントやカード会社の手数料対象にしています。さらに、外国で日本のパンフレットを見れば、ホテルは一人当たり室料で、旅館は1泊2食料金で表示されているので、「旅館は高い」のイメージが定着しています。もっと指摘すれば、ホームページを見ても「標準料金」すらなく、プラン料金ばかり打ち出すばかりに、客はその旅館の標準品質がわからず、プラン料金だけで他旅館と比較するため、どんどん安い旅館へと客足が流れていきます。「プライシング(価格戦略)」という営業の基本戦略が理解できない旅館業界は、このままでは集団自殺です。

旅館の方は「現金商売をしている限り、売上確保上、食事を外すことはできない」とおっしゃるでしょう。ただ、客室稼働率が80%を超えていれば、そうおっしゃっていただいて結構です。もちろん、小規模な料亭旅館なども結構です。しかし、装置産業なのに客室稼働率が50%などという旅館は、食事を売る以前に客室を売る努力と、魅力的な地産地消の料理を「高く売る」努力をしたほうが良いと思います。おそらく、旅館に融資をしている金融機関も全く同意見でしょう。

エージェントの皆さんにも提案しましょう。「手数料を下げる」なんていう発想はやめて下さい。25%に上げましょう。その代わり、室料だけを手数料対象とし、料理は現地払いにしてください。

旅館料金を室料基本にすることで、連泊も増え、地産地消が進み、長い目で旅館経営はきっと好転することでしょう。


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