2010.04.25
新時代の旅行商品は「コンテンツ」勝負
4月から始まった「あさイチ」(NHK総合テレビ)という番組で毎木曜日にちょっとだけ出演させていただいています。「旬旅10!」という各地の旅の話題を提供する特集で、各地を取材して実用的な裏ネタを提供するのが私のミッション。新しい発想の旅館や地元で頑張っている皆さんを紹介したいと願い、楽しんで出演しています。
その他、民放でも機会あるごとに旅館や旅の話題を提供すべく出演したり、今年はあえて自分自身でメディア出演や執筆に力を入れる年にしています。
その目的は2つ。ひとつは自分自身への挑戦。もうひとつは、旅館のPR。それも、相変わらずの「豪華料理」とか貧しい発想の旅番組風のPRではなく、社会や業界、業態を変えていこうと頑張っている皆さんにスポットを当ててPRをしていこうと思っています。
これだけ消費環境が変わってしまったのに、未だに販路を広げれば客数は増えると思っている関係者が余りに多いのに驚かされます。これでは業界は益々縮小するでしょう。
問題は「コンテンツ」です。戦後一向に変わらない大量販売を前提とした陳腐な商品がいったいいつまで売れると思っているのでしょうか。観光地の声のでかい人の発想の、誰も満足しない場当たり的な施策で、長い目で集客していけるのでしょうか。
今、必要なのは、大量販売型ではなく、キャンペーンや広告で売られる商品でもない隠れたコンテンツ。それは、地元や旬ならではの食材や体験商品。そうした商品を編集し、付加価値化して売るのが着地型観光。オープン価格で利益を確保する仕組みなので、付加価値が高ければ高いほど良く、そのためにターゲッティングが必要です。
そのターゲットに向けて、媒体を選びながら取材を誘導するのがPRという手法。広告と違い、取材されるための中身で勝負する必要があります。
時代の要求に応えたコンテンツを作り、長い目でリピーターを作ろうと頑張る地域の皆さんをメディアで紹介し、応援していきたいと思います。
これからは、コンテンツの時代。単なる広告での押し売りは金ばかりかかる割に売れない。そんな時代になっていくと思います。